新しい建築の当事者たち
TOTOギャラリー・間
40周年記念企画2

Exhibition Concept

「新しい建築の当事者たち」は、「EXPO 2025 大阪・関西万博」の休憩所他設計業務の公募型プロポーザルにて選ばれた20組の建築家たちによるグループ展です。彼らが立てた問いや、複雑な状況に対峙しながらどのように案を実現させてきたのか、会場を埋め尽くす模型や資料、映像を通じて、その奮闘の軌跡を追います。同時に、万博や展示に向けて積み重ねてきたさまざまな対話の中から、彼らの思考の結節点となるキーワードを見出し、新しい建築の当事者像を浮かび上がらせます。本展が万博という枠組みを超え、これからの建築について皆で議論していく場となることを願っています。

About the Exhibition

新しい建築の当事者たち

社会状況の複雑さが加速的に進むこの時代において、建築は何を提案することができるでしょうか。建築に関わる人は生産者と消費者に分かれ、また高度に産業化された建材・構法によって機械的に建築がつくられるように、建築を取り巻く状況はますます専門化、細分化され、建築に関わることの主体性が失われつつあるように思われます。
一方そのような状況での建築家の取り組みとして、建築の企画から運営まで参画することで作り手と使い手の関係を再構築することや、これまで建材として扱われてこなかった素材を活用するための仕組みをつくること、作り手としてその場所で入手可能な素材、技術を収集してつくること、資源の循環の中に身を置いて建築や解体後の材料を取り扱うことなども見られるようになりました。わたしたちは「EXPO 2025 大阪・関西万博」において、休憩所、イベントステージ、トイレ等施設の設計者選定プロポーザルで選定された建築家たちで、それぞれが博覧会のための施設にとどまらない提案を行なっており、その実践は「今、建築に関わること、建築の当事者であることとはどういうことか」という問いを浮かび上がらせています。展覧会では万博に関わってきたわたしたちそれぞれの背後にある思想や発想のルーツ、実現に向けたプロセスや博覧会後の構想などを展示します。単に所与の条件を解いて計画することにはとどまらず、自らが当事者として建築にまつわるさまざまな局面に参画することに、建築の主体性を回復する糸口があるのではないでしょうか。それはまた「なぜつくるのか」といった建築に宿命的についてまわる問いへの等身大の回答でもあります。建築の主体を新しい視点で捉え、既存の枠組みや制約を乗り越えようとする群像景を通して、これからの建築を展望する手がかりとしたいと考えています。

「新しい建築の当事者たち」展実行委員
 工藤浩平、小俣裕亮、桐 圭佑、國清尚之

Message from the Supervisor and Advisor

© Luca Gabino

子供たちがいる社会にこそ未来があるように、建築の概念を更新し続ける新しさにこそ、この先への希望はある。
しかしその新しさはもはや、1970年の万博の時代とは異なる。建築家はもはやエリートではない。建築家とは、当事者として状況に巻き込まれ、あるいは異なる立場の多くの当事者たちを巻き込んで、建築を未知の領域にまで押し拡げていく人々のことだ。万博というまたとない機会をいかして、建築の新たな生み出され方を追求する人々のことだ。徹底的な議論が放つ切実な輝きは、あるうねりとして語りかけてくる。
考えよ。行動せよ。その先に未来がある。

「新しい建築の当事者たち」展監修者 平田晃久
© David Vintiner

いつの時代も若者が未来をつくっていく。今回の20組の建築家たちのもっとも素晴らしい特質とは、誠実さだと思う。それぞれ違った視点をもちながらも、各自のさまざまな状況にとことん誠実であり、素材に、テクノロジーに、地球環境に、建築そのものに、社会や人に、どこまでも誠実だ。そして徹底的に誠実であるがゆえに、我々の社会や常識の歪みをあぶり出す。誠実であることが違和感となる社会に僕たちは生きている。彼らの、時に泥臭く、時に優しさに満ちた誠実な眼差しの先に、僕たちはこの先の建築の希望を感じ取るに違いない。

「新しい建築の当事者たち」展アドバイザー 藤本壮介

Introduction

Trailer

Images from the Exhibition

エントランス
つくることを主体的に考える
© Nacása & Partners Inc.
GALLERY 1 全景
合計150程度の展示品が、建築家や建築作品の枠組みを超えて、立体的に入り混じるように配置されている。
© Nacása & Partners Inc.
みんなで自分事にする
© Nacása & Partners Inc.
五感を引き上げる
© Nacása & Partners Inc.
つくった後どうする?
© Nacása & Partners Inc.
他者を受け入れる、共鳴する
© Nacása & Partners Inc.
20組の建築家たちの個人史
© Nacása & Partners Inc.
中庭
© Nacása & Partners Inc.
素材を見つめなおす
© Nacása & Partners Inc.
遊ぶ、楽しむ
© Nacása & Partners Inc.
出展作品マップ
© Nacása & Partners Inc.
GALLERY 2 全景
20組の建築家たちが手がけた「EXPO 2025 大阪・関西万博」の建築のアーカイブ資料と、展覧会期間中にディスカッションの場となるテーブルが設けられている。
© Nacása & Partners Inc.
正面:出展者による相互インタビュー「問いただし」映像(撮影:根本友樹)
左:20組の万博施設動画(撮影:ARCHI CAPTURE)
© Nacása & Partners Inc.

Exhibitors Profile

Event

「新しい建築の当事者たち」

20組の建築家が設計したプロジェクトを出発点に、多様な意見を組み込みながら、本展が掲げる「新しい建築の当事者」とは何かを、批評的・発展的に検証します。
アーカイブ動画公開中

「新しい人間の在り様について考える」

本展を契機に、万博の枠にとらわれない、より発展的な建築の議論として、ナビゲーターに建築家の廣岡周平氏をお迎えし、20組以外のゲストを交えたイベントを開催します。
アーカイブ動画公開中

  • 第1回:「暮らし」「食」「日常性」「連関性」
    8月24日(日)14:00-17:00[開催終了]
    ナビゲーター
    廣岡周平
    ゲスト
    常山未央、五十嵐敏恭、正田智樹、サイフォン合同会社(大橋正司、黒沢健二)
    出展者
    隈翔平、エルサ・エスコベド、佐藤研吾
    廣岡周平
    隈 翔平
    エルサ・エスコベド
    佐藤研吾
  • 第2回:「人の集まり」「集まって住む」「隣接性」
    9月28日(日)14:00-17:00[開催終了]
    ナビゲーター
    廣岡周平
    ゲスト
    須藤 剛、岩田祐佳梨、土井 亘
    出展者
    斎藤信吾、桐 圭佑、野中あつみ、三谷裕樹
    廣岡周平
    斎藤信吾
    桐 圭佑
    野中あつみ
    © ToLoLo studio
    三谷裕樹
    © ToLoLo studio
  • 第3回:「表現」「祈り」「風景」
    10月4日(土)14:00-17:00[開催終了]
    ナビゲーター
    廣岡周平
    ゲスト
    馬場拓也、百枝 優、湯浅良介、榮家志保
    出展者
    小俣裕亮、三井 嶺
    廣岡周平
    小俣裕亮
    三井 嶺
ファミリーイベント(事前申込制)

「新しい建築の当事者たち」の関連イベントとして、小学生と保護者向けにファミリーイベントを開催します。

「〈EXPO 2025 大阪・関西万博〉で建築は何を残せるか?」

このトークイベントは、本展出展者と識者による議論を収録した書籍『4D 建築をわたる4つのディスカッション』(TOTO出版)でディスカッション企画監修を務めた本橋仁氏を中心に、日本建築学会のウェブマガジン「建築討論WEB」が企画し、「新しい建築の当事者たち」のスピンオフイベントとして実施するものです。

  • 第1回:「巻き込む議論の残し方」
    9月6日(土)15:00―17:00[開催終了]
    出演
    松岡大雅、谷繁玲央
       本橋 仁、岡本章大
  • 第2回:「アカデミズムと万博 ― 一過性に終わらせない、学びとしての接し方 ―」
    10月1日(水)18:00-20:00[開催終了]
    出演
    山梨知彦、小野田泰明
       工藤浩平、小俣裕亮、國清尚之
    進行
    本橋 仁

REPORT

「新しい建築の当事者たち」のテーマを俯瞰、補完、さらに拡大する目的で行われた3つのトークイベントシリーズ。それぞれの企画者であり、当日のナビゲーター、ファシリエーターを務めた川島範久、連 勇太朗、廣岡周平、本橋 仁の4氏による振り返りレポートです。

ギャラリーツアー

TOTOギャラリー・間館長、橋田によるギャラリーツアー、ディレクターによるツアーを開催

スケジュール、詳細はこちら

SNS

Exhibition Information

展覧会名:新しい建築の当事者たち
会期:2025年7月24日(木)— 10月19日(日)

開館時間:11:00–18:00
休館日:月曜・祝日・夏期休暇[8月11日(月)– 8月18日(月)]
入場料:無料
会場:TOTOギャラリー・間
主催:TOTOギャラリー・間
企画:TOTOギャラリー・間運営委員会
(特別顧問=安藤忠雄、委員=貝島桃代/平田晃久/セン・クアン/田根 剛)
監修:平田晃久
アドバイザー:藤本壮介
実行委員:工藤浩平、小俣裕亮、桐 圭佑、國清尚之
会場構成:佐々木 慧、村部 塁

出展者:
[GROUP]井上 岳、棗田久美子、齋藤直紀、中井由梨、赤塚 健
[大西麻貴+百田有希 / o+h]大西麻貴、百田有希
[KIRI ARCHITECTS]桐 圭佑
[工藤浩平建築設計事務所]工藤浩平
[KUMA&ELSA]隈 翔平、エルサ・エスコベド
[studio m!kke+Yurica Design and Architecture+Studio on_site]小林広美、竹村優里佳、大野 宏
[小俣裕亮建築設計事務所/new building office]小俣裕亮
[KOMPAS]小室 舞
[t e c o]金野千恵
[斎藤信吾建築設計事務所+Ateliers Mumu Tashiro]斎藤信吾、根本友樹、田代夢々
[axonometric]佐々木 慧
[一般社団法人コロガロウ/佐藤研吾建築設計事務所]佐藤研吾
[PONDEDGE+farm+VOID]鈴木淳平、村部 塁、溝端友輔
[ナノメートルアーキテクチャー]野中あつみ、三谷裕樹
[MIDW+Niimori Jamison]服部大祐、新森雄大
[AHA 浜田晶則建築設計事務所]浜田晶則
[萬代基介建築設計事務所]萬代基介
[三井嶺建築設計事務所]三井 嶺
[山田紗子建築設計事務所]山田紗子
[米澤隆建築設計事務所]米澤 隆
後援:
一般社団法人東京建築士会
一般社団法人東京都建築士事務所協会
公益社団法人日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人日本建築学会関東支部
公益社団法人日本建築士会連合会
協力:藤本壮介建築設計事務所

〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分