ノーマン・フォスター 建築とともに生きるディヤン・スジック=著三輪直美=訳
定価2,940 円(本体=2,800 円+税)2011 年9 月22 日発行 四六判(127×188mm)、並製、544 頁ブックデザイン:小島良太(小島良平デザイン事務所)ISBN 978-4-88706-321-1
フォスターをすさまじく駆り立てた原動力とは? ノーマン・フォスター(76 歳)は、建築界の先頭を走りつづけているイギリス人建築家です。ハイテク建築の金字塔となったセインズベリー・センター(1978)、香港上海銀行(1986)、スタンステッド空港(1991)などで建築の新生面を切り開き、昨今ではドイツの国会議事堂(1999)、大英博物館グレートコート(2000)、フランスのミヨー橋(2004)、北京の新空港(2008)など、よりグローバルな舞台へと活動の場を広げています。彼は常に革新性、社会性、洗練を兼ね備えた作品を発表し、現代における新しい建築のあり方を世の中に問いつづけています。建築評論家・キュレーターである著者のディヤン・スジックは、フォスター自身、そして彼に影響を与えた数多くの人々にインタビューを行い、フォスターの建築家像、そして人間的魅力を浮き彫りにしています。マンチェスターの裏通りの貧しい環境で育った少年が、人生を切り開こうと苦悩しながらも、天職となる建築家への道にたどり着くまで、そして時代を象徴する建築を次々と建て、世界的建築家への道を駆け上る姿、さらに数百人の社員を抱える巨大建築事務所で、建築の新たな領域に挑戦する近年の取り組みまでを紹介しています。またフォスターの設計活動が都市や社会に与えてきた 波及力についても考察しています。建築にたずさわる方の必読書であり、世界的建築家の人生のドラマとして幅広い層にも共感いただける内容となっています。
カラー口絵第一章 部屋の窓から見える風景 未来都市マスダール/子供時代/マンチェスター市役所での日々/建築家に憧れて/二一歳からの大学生活 第二章 アメリカには残れたけれど イェール大学へ/ポール・ルドルフを師に/ヴィンセント・スカリーとサージュ・チェルマイエフ/チーム・フォー結成 第三章 きみの建物の重さはどのくらい? 転機となったフレッド・オルセン社ビル/飛行機への情熱/父と母/新しいオフィス空間の提案――ウェリス・フェーバー/出世作となったセインズベリー・センター/バックミンスター・フラーの影響/レイナー・バンハムの先導/オトル・アイヒャーとの出会い/フラーの後継者として 第四章 摩天楼の刷新 ハイテク建築の記念碑的作品――香港上海銀行/ヒューマナ本社ビルのコンペ/高層ビルの二つのあり方/ロンドンのスカイラインを変えたスイス・リ本社ビル/ニューヨークのハースト・タワー/超々高層ビルへの挑戦――ミレニアム・タワー 第五章 建築と権力 デザインの社会性/新興国に建てる――カザフスタン/技術とデザインの粋を集めたミヨー橋/国家のシンボルの建設――ドイツのライヒスターク/修復のなかの革新性――大英博物館グレートコート/ミレニアム・ブリッジの揺れ/中国の玄関をつくる――北京の新空港ターミナル三/空港建築の原点に立ちもどって/建築家と中国/ロシアでの見果てぬ夢 第六章 鮮やかな軽業 建築家の住まい/建築家のオフィス/設計事務所の経営――規模の変化/生き残りをかけて――財務体質の改善/デジタル化と模型製作――仮想性と身体性の間で/都市の文脈をつくる 引用文献 著者あとがき/訳者あとがき 索引 図版クレジット